げに恐ろしきは壊れ系!ホテルで待つ意味不明のオンナ
関西在住29歳のKさんは、根っからのオンナ好き。
出張の度に、自ら掲げる「全国のテレクラ完全制覇」の目標を達成すべく、地方のテレクラ通いにいそしむ毎日を送っている。
そんな彼が某市に出張した際に経験したのがこの話。
1万2000円の援助費で男を誘うヤンキー娘
出張先での仕事を終えたKさんは、その日も当然のようにPCMAXの掲示板にアクセス。
事前に情報を 入手してはいなかったからか、あま り書き込みは繁盛している様子はなく、2時間ほど粘ったものの、芳しい成果は得られていなかった。
「ここはダメだ。もうあきらめよう」
そう思った矢先にメッセージが飛び込んだ。
「アタシ、今ホテルにいるんだけど、これから来ない?」
驚いたKさんは返信する。
「え?ひとりなの?」
「そうだよ、おいでよ」
「お金は欲しいのかなあ?」
「うん、そーだね、1万2000円でいいよ」
妙に中途半端な額を指定されて少々面食らったKさんだったが、たっぶり2時間待たされて、美味しいエサに飢えていた状況も手伝って、大して疑いを抱くこともなくホテルへと足を運んだのだった。
オンナが指定した部屋を恐る恐るノックすると、中からは「開いてるよー」の声。
入ってみると、布団にくるまった状態で20歳前後のオンナがひとり。どうやら美人局の気配はなさそう。
オンナは、赤みがかった茶髪がちょっとヤンキー風ではあるが、山本彩に似た雰囲気を持つ美人だった。
Kさんは「ラッキー。待った甲斐があった!」と喜んだが、その後とんでもない目を見ることになろうとは。
トルエンで充満する部屋では一体ナニが?
自分からホテルに呼ぶぐらいだから、きっとすぐにでもコトにかかれるのだろうと思っていたKさんだったが、どうもオンナの態度が普通ではないことに気付いた。部屋には何かの臭いが漂っている。
「この臭い、トルエンだ!」
と思ったKさんが次の瞬間に目にしたのは、窓際に並んだ数本のドリンク剤の瓶だった。
ラリったオンナを相手にするのは初めてのKさんは、さすがに少しひいてしまった。
だが、せっかくここまで来た以上後には退けないとの思いもまた強く、オンナに挑みかかろうとした。
するとオンナの方からアッサリと、「じゃあやろうか?」のひとこと。
それなら話が早いとばかりに、トルエンの臭いを気にしながらもオンナに被さっていったKさん。
だがオンナは、本当にやる気があるのかないのか、くすぐったがったり痛がったりで、なかなか愛撫から先には到ることができない。
「なんなんだよ、コイツは!」
と苛立ち始めたKさんの前で、オンナは突如とんでもない行動に出た。
「あ、ちょっと待って」
と言ったかと思うと、やおらベッドから飛び降り、フロントに電話をかけ始めたのだ。
「あのなあ、オマエのところの冷房 は、さっきからぜんっぜん効いてないんだよ!」そう言い放ったかと思うと、そのまま持っていった受話器を、壁全面の鏡に向かって投げつけたのだ!
バリーン! と大きな音を立てて割れるガラス。
破片が付近に飛び散る。
Kさんは一部始終を見ながら、まったく身動きすらできなかった。
そして次の瞬間に初めて気付いた。
「このオンナ完璧に壊れてやがる」
そうと分かったらこんなところに長く留まっている意味はない。
素早く逃げるだけだ。
そう考えたKさんは、怪訝そうに自分の様子を見るオ ンナを無視して、部屋から飛び出してしまった。
入った時には気付かなかったが、部屋の入口の脇には、オンナがとったであろう店屋物の出前の食器が置いてあった。
「そうか!そういうことだったのか!」
Kさんは足早にホテル内を進みながら、ひとつのことに気付いた。
電話でオンナが言っていた1万2000円という金額は、あの部屋の泊まり料金だったのだ。
恐らくオンナは、あの部屋に泊まりながらテレクラで男を呼び出し、うまく運べばその都度ホテル代を出させようとしているのに違いない。
これまでに何したのかは知らないが、きっと何人もの男が呼び出されたのだろう。
それにしても、次に呼び出される男はあの鏡をどうするんだろうか?
他人事ながら心配になってしまうKさんだった・・・・。