気弱なサラリーマンに出資させる巧妙な手口!
キャバ嬢を窓口にした、恐ろしい投資詐欺の実態!
経済犯罪
キャバクラとは果たして飲食業なのだろうか。
複数の店舗を経営するオーナーのG氏は言い切る。
「飲食でお金を落とさせる以外にも、もっと大きなお金を呼び込むのが、この仕事の本領だよ」
いったい、どういうことか?
「キャバ嬢はバカでメンヘラで.…なんて舐めてると痛い目に遭うので注意しましょうね。キャバ嬢の属性は、基本的に不良です」
こう警告するG氏は、かつて闇金や詐欺などの最前線で稼いだ経験を持つ。
「キーワードはズバリ「投資詐欺」です。基本的にサラリーマンみたいな素人客にとって、キャバクラはお金を使って遊ぶ場所という感覚がある。使い過ぎないようにという自衛本能は働いているが、 逆にキャバ嬢から「一緒に稼いでみないか」と言われると、途端にガードが甘くなるんです」
お金を浪費する場所で儲け話が出れば、誰もが少なからず、好奇心を抱くだろう。
もちろん、その儲け話とは裏社会に絡むものなのだが、一般サラリーマンは男性の不良と直接、接点を持つことにはさすがに腰が引ける。
そこで、間にキャバ嬢が入ることで警戒心を緩めさせるというわけだ。
「実際、これにハマっちゃうサラリーマンなんて結構いるんです。間金や情報サイト(競馬の勝ち馬情報やFX情報サイト)の原資なんて、半分はカタギのお金って言われてますからね。だけど、成功者がいるからこそ、騙せる。口説き文句は極めて単純です。不良にお金を預けてくれれば増やすよ。「上場予定の未公開株を買い占めるファンドに一口噛まないか」とか「新築マンションの開発ファンドに投資しないか」とかね。もっとわかりやすいのだと「キャバクラや風俗店の新規出店に合資オーナーとして噛まないか」っていうのもあるね。本当の話もあるし完全に架空の話もあるけど、こうした投資で利回りが戻ってこなかった時の、元本回収方法は一般人は知らないでしょ? まして運用してるのが不良だから、弁護士立て
たり警察に駆け込む奴は、本当に100人に1人もいない。完全に泣き寝入りになるんだよ」
お金がない客には名義ビジネスを持ちかける
恐ろしい話だが、これが基本のロジックだと言う。
ターゲットとなるのは30代のサラリーマン、とりわけIT系の技術者が狙い目だと言う。
そこそこお金を持っていて、女馴れしていないタイプだからだ。
投資を募る側に1回しか会っていないのに、数百万円騙し取られる場合もあるという。
もちろん、おかしいと気付いた時には、間に入ったキャバ嬢は店を辞めて音信不通になる。
一方、お金を持ってない客を無理やりハメることもある。
「逆にお金を作ってやる、と言ってビジネスに誘うケースもある。例えば常連客に、キャバやホスト、風俗の寮のマンション名義人や、又貸し部屋の名義人になってもらう。代わりに、寮費の一部をポケットにどうぞ、という話。あとはペーパーカンパニーの代表になってくれというのも多いけど、これが一番ヤバい。架空の会社に商品を納入させる取り込み詐欺や、社債詐欺に使う法人の代表になってもらうわけだから。事件化すれば重要参考人で呼び出しは確実。詐欺の加担で立件されなくても、カタギの会社に勤めてる人間なら、確実に解雇だろうね」
投資とは違い、この名義ビジネスでは確かに一時期、お金が手元に入るので、警戒心が薄れてしまう。
そこにさらに名義が多重に使われ、一気にその名義人を使い潰すというのが常套手段。
名義人のターゲットは20代の新米サラリーマンが狙われるという。
もちろん間に入ったキャバ嬢も、ヤバくなる前にドロンだ。
「そもそもキャバ嬢自身、住所不定だったり日本中飛び回ってる女もいるから、こういう騙しの入り口としては最高なんだ。店は直接関与しないけど、発生した儲けの一部をもらう場合もある。大口の詐欺だったら、飲食よりいい利益になるよ」(前出・G氏)
キャバ嬢から持ちかけられるおいしい金儲けの話は、絶対に乗ってはいけないのだ。
孤独死を見てきた黒服が語る、寂しい嬢たちの末路
真面目で賢いコほど危ない!増えるキャバ嬢の孤独死
無縁社会
都内のキャバクラに勤務する黒服のQさんは、担当のキャバ嬢が無断欠勤すると、最初は怒る。
だが、2日経ってもメールの返信が来ないと、心臓がバクバする。
3日目、履歴書に記してある実家に電話をする(たいてい出ない)。
そして4日間、連絡が取れないと覚悟を決めて部屋に行く―
キャバ嬢の「孤独死」を覚悟して…。
「好きでなったわけではないですが、店ではメンヘラ担当、と呼ばれてます。これまで、キャバ嬢の孤独死に、3件遭遇しました。正直、キツイっすよ」
今、特に東京の都心店を中心に、キャバ嬢の孤独死が増えているという。
Qさんが直接遭遇したキャバ嬢の死因は、全て向精神薬のOD(過剰摂取)が原因。
本気で死ぬ意思があっての自殺なのか、事故なのかどうかはわからない。
だから、メンヘラ担当の黒服は、キャバ嬢にとって、最後の砦。なのだ。
「単に病んでて、病院で向精神薬もらってる程度のキャバ嬢は珍しくないし、「死ぬ、死ぬ」って言ってるメンヘラ嬢はだいたい、死なない。俺の経験上、本当に生きるのが辛いと思っていて、孤独死しちゃうキャバ嬢って、単なるメンヘラ嬢とはちょっと違うんです。病んでるんだけど、すごい社交的というか。店内では同僚キャストとは馴染まずに孤立しているけど、客とすぐ友達になったり、多趣味でネットで知り合ったオフ会仲間もたくさんいて、ツイッターのフォロワーなんかも3桁以上いる。旅行と引越しが好きなのも共通する特徴で、頭がいいから資格取得とかにも意欲があるし、大型バイクの免許持ってるコなんかもいる。こんなアクティブな性格と、病んだ部分が共存してるタイプが、孤独死しちゃうキャバ嬢の特徴です」
問題は、その社交性ゆえ、ネットを通じて病んだ自分をもさらけ出すのだが、メンヘルのキャバ嬢の理解者はネット上には皆無だ。
客もネット仲間もだんだん呆れて前向きなアドバイスをくれなくなると、なぜかどのコも年に1回のペースでズドンと落ちて、ネット上からも消えてしまうのだという。
この世界の人間関係が嘘だと気づくから
「だいたい年に1回、インスタやツイッターから退会する。誰が止めても聞かずに、アカウントを消すんです。実はこの時期がヤバい。もちろん、このタイプはリストカットもクスリも年中やってるんですが、ネット上のつぶやきや投稿があれば周囲もサポートが可能でしょ。電話やラインを返してこなくても、ネットが通じてたら生きているという確認は取れる。ところが、ネット関係まで全部カットしてブラインド状態になると、それこそ危機を予知して部屋を訪れるしかなく、それができるのは担当の黒服だけになってしまう。未然に防いだケースも数えられませんね。死んでしまったコが自殺なのか事故なのかわからないけど、間に合わなかった。俺の担当で死んだコはみんなこのタイプでした」
頭が良く、社交的でパワフルなコが突然、すべての交流、を断ち切って「自ら孤独死状態を選ぶ」のだ。
メンヘラ嬢の「死ぬ死ぬ宣言」は、翻訳すると「私を見てよ」という場合がほとんどだが、孤独死してしまうキャバ嬢の場合、全く逆なのだ。
同僚が孤独死した経験を持つキャバ嬢・ミル(21歳)は、マンションで遺体に直面した。
だが、独りで黙って死を選んだ同僚の気持ちがわかるような気がするという。
「キャバ嬢やってると、本当に誰にも声をかけられずに完全に独りぼっちになりたいって思うときがある。凄く寂しいのに、孤独になりたい。賢いコほど頭で考えちゃって、きっとこの世界の人間関係が嘘ばっかりだと気づき、コッソリ死んじゃいたくなるんだよ」
実に深い言葉だが、孤独死するキャバ嬢が同僚や黒服、指名客などに投げかける影響は甚大で、連鎖的にうつ病や自殺未遂も起こることが少なくない。
彼女たちは敢えて誰にも告げずに孤独死することで、逆に大きなメッセージを周囲に投げかけているのかもしれない。
ご法度を破った黒服が自殺体で発見!
キャバクラ界の鉄の掟を破った者への非情な制裁
罰則
数年前のこと、関東地方のある繁華街の路上に倒れている男性を通行人が発見。
男性は全身に無数の殴打痕があり、特に顔は原型がわからないほど激しく殴られていた。
一命は取りとめたものの、脳に重度の障害が残ってしまったという。
実は、この被害者はキャバクラの黒服スタッフ。
彼は勤めていた店の金庫から現金2000万円を持ち逃げしようとしたところ捕まり、仲間たちから制裁を加えられたのである。
一度コンプライアンスを破れば、徹底的に罰が与えられる。
キャバクラがコワ~い業界だということがわかるエピソードだ。
お金の管理と同じく、商品であるキャバ嬢の管理も徹底されており、鉄格な規則が存在する。
キャバ嬢と男性スタッフが関係を持つ「風紀」や、キャバ嬢が店の外で客と個別に会って料金を受け取る「裏引き」などは発覚すれば、非情な罰則が待ち受けている。
「知り合いの黒服が富士の樹海でクビを吊って死んでいました。当初は自殺だと思われていたけど、全身に殴られた跡があったことから、警察は他殺の線で捜査しているそうなんです」と、震えながら話すのは、東京郊外のキャバクラスタッフCさん(54歳)。
彼はこの黒服とは元同僚。
亡くなる直前まで連絡を取り合っていた。
「実は彼、店のキャバ嬢と内緒で付き合っていたそうなんです。店長が営業中に遊びに行ったりと管理がユルかったので、それで彼も調子に乗ったみたいで…。」
同僚キャバ嬢のリークですぐに風紀は発覚。
その黒服は殴られるだけだろうと思っていたが、規則に厳しいオーナーは店の管理自体を問題視。
店長に500万円の罰金を課したのである。
「それが店長の恨みを買ってしまい、店長は店を辞めて行方をくらましていたんですけど、ある日、僕のところに「店長に殺されるかも」という電話が入りました。死体が発見されたのは、その1週間後のことでした。警察にはこのことを話しているので、彼の死に関して、今後、新たな展開があるかもしれません」(前出・Cさん)
あまりにも厳しいコンプライアンスは、時として客にシワ寄せが来る場合もある。
六本木の人気店の店長・N氏(48歳)が言う。
「「裏引き」はキャバ嬢と客の間で秘密裏に行われるものですが、商品であるキャバ嬢だけを厳しく罰するのは店としても忍びない。そのため、担当マネジャーを管理不行き届きで責任を取らせるケースはよくあること。この場合、キャバ嬢よりもマネジャーが厳しく罰せられ、クビが飛ぶこともある。そして、その怒りの矛先は「裏引き」をしながら、唯一無傷である客に向くこともありますね」
「客にも課せられる容赦ない罰則
そのマネジャーの復讐劇に遭ったのは会社員のI氏だ。
「「店で1時間2万円使うぐらいなら外で二人で会おう。1時間1万円でいいよ」って持ちかけてきたのは、彼女からでした。それなのに、裏引きが発覚してマネジャーをクビになった男が会社にまで乗り込んできて、私がキャバクラでいかに遊んでいるかを書いたビラを配り始めた。これには、ホントまいりました」
たとえキャバ嬢から提案されても、キャバクラ業界のコンプライアンスにそぐわない行為に手を貸すべきではない。
もっともキャバクラという特殊な世界では、良かれと思って取った行動も裏目に出ることがある。
これはある客の悲惨な話だ。
「美容学校に通っていたキャバ嬢が、就職先が決まらないと嘆いていたんです。たまたま私の知り合いが美容院を複数経営し、欠員が出たと言っていたので、そこを紹介してあげました。彼女はスゴく喜んでいたけど、キャバクラ店から猛烈なクレームが来た。私の行為が引き抜きに当たるとかで、「店の中で堂々と引き抜き行為を行うとは言語道断。店内規則に沿った罰則を課す」って、もうメチャクチャですよ。罰金として「彼女がこの先稼ぐはずだった2000万円を全額負担しろ」って。もちろん突っぱねましたが、いまだにしつこく脅しの手紙が送られてきて迷惑しています」
キャバクラ業界には、一般社会の常識が通用しないケースが多々ある。
自己防衛のためにも「裏引き」や「引き抜き」、「水揚げ」には、 気軽な気持ちで加担しないほうが良さそうだ。