モテない男性にとって、「キス」と「セックス」が最終目標になりがちだが、モテる男性になるためには、ここで満足してはならない。
あくまでも目的は、「恋愛関係の成立」と認識しよう。
その上で、デート開始からキスするまでの全ステップを紹介する。
しっかり下記の手順をすっ飛ばしたりしなければ、かなり高い確率でキスできることは間違いない。
モテる男は段階を踏んでキスをする
広義にはスキンシップに含まれるが、「キスから先の行為」は特別な意味を持つ場合が多い。
性の乱れが社会的に指摘されているが、それでもキスと、ペッティングを含むセックスは、「ステディ以上のの相手とだけ」と決めている女性は多い。
とくにあなたが恋愛関係、さらには結婚と、より親密な関係を築きたいと考えるような女性には、かなりの割合でこうした考えかたが根づいている。
キスもセックスも、男性側の視点からすると、たんなる性的欲求に突き動かされてというパターンが多いが、貞淑な女性にとって、これらは「契約書に判を押す」のにも似た行為なのだ。
あなたが女性だとしたら、いきなり契約書を広げて捺印を迫る男性に対して、どのような感情を抱くだろう?
その男性が焦れば焦るほど、験げば騒ぐほど、ガッつけばガッつくほど胡散臭く思い、信用できなくなるのではないだろうか。
そして、ときには相手の態度を恐ろしいとさえ思うことだろう。
逆に相手が落ち着いた態度で、きちんとした手続きを踏み、詳しい説明があったなら、安心して判を押すのではないだろうか。
キスをする場合も同じである。
相手を信用させるのに十分な手続きを踏んでから、キスを迫るべきだ。
これまで羊のようにおとなしかった男性が、いきなり女性の肩をつかんで、欲望のままに引き寄せ、唇を重ねようといきり立っては、女性はあなたに恐怖を抱く。
あなたの好意が女性にキチンと伝わっていなくては、「遊び」と思われてしまうかもしれない。
だからデートの最中には手を握り、腰に手を添えて双方の心の準備をしておかなくてはならないし、折りに触れ、あなたの好意を口に出し、女性に伝えておかなくてはならないのだ。
戸惑いを残したまま最大のチャンスを迎えてしまった場合は、女性もあなたも、非常に困惑することになる。
キスのチャンスは偶然訪れるものではなく、積み上げてきた必然の賜物であると理解しよう。
モテる男はムードのよい場所に誘い出す
人前で手をつなぐのはよくても、ハグ(抱擁)することに抵抗のある女性は多い。
この場合「人前」というシチュエーションが、女性の抵抗感を増幅してしまっているわけである。
たとえば繁華街のど真ん中や、電車の中がこれにあたる。
逆に、女性が抵抗感を感じないシチュエーションというものも存在する。
キスによって互いの関係性を進展させたいのなら、まずはそういうシチュエーション選びから始めるのが得策だ。
正しいデートプランは、こうした問題にも対処できるようになっている。
ここでは基本の「レストラン」「バー」「夜景スポット」など、想定されるいくつかのシチュエーションに関して解説しておく。
レストラン
できれば個室かカップルシートを予約するようにしよう。
さらにムードを考えるなら、呼び出しブザーを完備したお店を選んでおくといい。
ウエイターやウエイトレスの来訪(巡回)におびえる必要がないので、女性が安心して心を開いてくれるはずだ。
ただし、個室に誘導する前には、事前の信頼関係を築かねばならない。
バー
カウンターバーなら、なるべく隅に陣取ろう。
多くの場合、ベンチシートの方が具合のいい場合が多い。
隣に座り、接近しやすいからだ。
両サイドを他のお客に挟まれると、女性は手を握るのにも躊躇する。
アルコールの力を借りる前提なので、比較的開放的になりやすいものの、おしゃべりなバーテンダーと、品の悪い客層には注意しよう。
夜景スポット
適度な暗さが2人の距離を自然と縮めてくれるうえ、散歩にかこつけて手をつなく、腕を組む、腰に手を添えるなど、スキンシップにも幅が生まれる。
夜景スポットは人気があり、人も多く集まるが、ほぼすべてがカップルなので、通常の「人前」とは逆に、むしろスキンシップを後押しすらしてくれるだろう。
男女とも大胆になれる絶好のシチュエーションだ。
一気にキスまで進展させることも夢ではない。
エレベーターの中
バーやレストランがビルの中に入っていた場合、かなりの確率でエレベーターを利用することになるはずだ。
おいしい食事やお酒を楽しんだ直後は、気持ちが接近しやすい。
短時間とはいえ、この2メートル四方の密室を利用しない手はない。
エレベーターに乗るまでにある程度のスキンシップを済ませているのなら、ハグやキスなど、関係を一段階進ませる絶好のチャンスである。
車の中
非常にパーソナルな空間でありながら、「必然性」さえあれば連れ込みやすいのが車の中だ。
運転席と助手席の間には、できるだけ何も置かないようにしよう。
たとえティッシュの箱であっても、遮蔽物があると気持ちの距離が開いてしまう。
ポイントとしては、食事に満足して車に戻ってきたタイミングだ。
ドアを閉めるなりエンジンをかけるようなせっかちなことはせず、余韻とムードを楽しもう。
カーステレオやカーナビを操作しながら、必要以上に体を寄せることもできるし、接触の機会は多いはずだ。
後部座席に置いた荷物を取ろうとするときも抱きつくチャンス。
あなたが嫌われていなければ、多少抵抗があっても許されるだろう。
前提として、あなたが車を持っており、なおかつその日のデートではお酒を飲まないことが条件となる。
タクシーの中
食事やお酒を楽しんだあとで、気持ちが打ち解けているのなら、手を握る程度のスキンシップは図っておきたい。
女性は、タクシー運転手の眼をそれほど気にしないし、手元は運転手からは死角となるので、遠慮なく手をつないでみよう。
また、どちらかの端に寄ってしまえば、ハグやキスも問題なくできる。
タクシーの運転手は基本的にカップルの「イチャイチャぶり」には慣れっこなので、行き先をホテル街に変更してくれとの急な要望にも、快く応えてくれるだろう。
キスには、部位によってランクがある。
キスというと、「唇と唇を合わせるだけの行為」と勘違いしている人もいるようだが、手をつなぐのにも、「指をからませるつなぎかた」と「指をからませないつなぎかた」があるように、キスにも、「唇を当てる場所(部位)」によるランク分けが存在する。
ムードが盛り上がっているのなら、いきなり唇にキスをしても差し支えないが、少しずつ盛り上げていく意図があったり、外堀を埋めるように徐々に核心に迫るつもりなら、ハグした状態から髪や額、頬、まぶたなどに、軽く唇を当てていくといい。
その際、唇を突き出したり、いきなり舌を入れるのは御法度だ。
舌や唾液を嫌がる女性もいるので、いっそ渇いている唇のほうが、女性に抵抗感が生まれない。
首筋や耳まわりも効果的なポイントなのだが、なかにはくすぐったくなったり、逆に感じすぎてしまう女性もいる。
嫌がるそぶりをみせたら、首筋や耳へのキスは唇を奪ったあとがいいだろう。
キスの最中には、目をつぶること。
無理に目を開けて相手を見ようとしていると、寄り目になって滑稽だ。
また、興奮する気持ちもわからないでもないが、呼吸をするときはなるべく鼻で浅く息をして、呼気は女性の顔に直接かからないように気を配ろう。
食事をしたあとだと、ニオイの強い料理を避けても、どうしても料理の匂いが残っている場合があるし、あなたがタバコを吸う人であるなら、1日やそこら禁煙したくらいでは、タバコの臭いは消えない。
キスをするときは、息が相手にかからないように配慮しよう。
モテる男はキスは無言でする
スキンシップ全般にいえることだが、「キスしていい?」などと断ってはならない。
しかし、だからといって無理矢理したのでは信頼関係にヒビが入ってしまう。
軽く抱きしめ、目をつぶり、黙ってゆっくり顔を寄せればそれでいい。
なぜこれだけの行為でいいのかといえば、女性はそれで十分に状況を把握できるからである。
この場合、女性のリアクションはいくつか想定できる。
抵抗しない
とくに目立ったリアクションがない場合、これは肯定の意味である。
キスをためらう必要はない。
軽く抵抗する
唇にキスしようとしたら、身をよじったり、肩をすくめて顔を背けたりといった軽い抵抗を示した場合には、キスする場所を変え、少しずつ慣れさせるようにしよう。
段階的にキスをしていけば、ほとんどが問題なく目的を達成することができる。
これは、あなたとキスをしたくないから抵抗しているのではなく、「自分の置かれた状況に戸惑い、心の準備ができていないだけ」のことなのだ。
優しく微笑みながら、髪や額にソフトなキスを繰り返し、少しずつ慣れさせていけば問題ない。
ただし、決して腕に力を込めないこと。
どのような意図があれ、腕に力が入ってしまうと女性は強姦されるかのような恐怖を抱き、関係そのものが破綻しかねない。
強く抵抗する
あなたを押しのけて逃れようとしたり、はっきりとした声で「イヤ!」と言われてしまったら、これは本当に女性が嫌がっているサインである。
こうなってしまうのは、それまでの下準備に不備があったからにほかならず、そもそもキスを迫るタイミングを誤ったものと思われる。
軽く抵抗していたものが、次第に強くなり、このような拒絶にいたるケースもあるので、女性の腕に力がこもるのを感じたら、キスすることに固執せず、素直に退こう。
「軽く抵抗された」あるいは「強く抵抗された」とき、「女性の対面からいきなりハグする」という失敗をおかしていないだろうか。
まだそれほど親密になっていない段階で正面からハグしようとすると、98%拒否されてしまう。
なので夜景のきれいな場所に連れて行き、「夜景を見ている女性の後ろから抱きつく」ようにしよう。
人にはそれぞれ「パーソナルスペース」と呼ばれる空間(距離)があって、この空間(距離)は、相手との親密さによって近くなったり、遠くなったりする。
それほど親しくない人間がいきなり近づいてくると不快感を覚えるのは、その人物に「パーソナルスペース」に侵入されたからだ。
しかし「パーソナルスペース」は、「前面」に展開されているため、「後ろから近づく」ようにすれば、簡単に抱きつけるわけだ。
背後から女性に近づき、慣れてきたところで横にまわり、最終的に前に移動してキスに持ち込む。
もし、キスを拒まれたら、また後ろにまわってやり直す。
それを繰り返せば、キスを許してくれる可能性も高まるはずだ。
キス失敗のリカバリー
キスをしようとして断られても、それほど気にする必要はない。
なぜなら、「キスは変態的な行為ではなく、好きである意思を伝える行為」だからだ。
女性によっては、「キスをしようとしない男」は、「私のことを女として認めていない男」と解釈してしまうことさえある。
一度失敗したからといって、臆する必要はない。
断られても、(あなたが正しい手順を踏まえたうえで断られているのだとしたら)多くの場合、「次回のチャンスがある」ものだ。
強い拒絶を示されてしまった場合、気弱な男性は、相手の機嫌をとるために、「ゴメンね」と謝ってしまいがちだが、謝ってしまうと、自分自身の行為を否定してしまうことになる。
これではそこから先の進展の芽が摘まれてしまうし、女性からも蔑まれかねない。
自分の行為を肯定しつつ、女性の心証を意識するなら、ここでは次のように言うのがベストである。
「まだ早かったかな」
または
「ちょっとフライングだったね」
このようにフォローできれば、先への期待を残しつつ、その場をおさめることができるだろう。
逆に、このように言ってもおさまらない場合には、よほどあなたのアプローチが悪かったのか根本的に「相手にその気がない」かのどちらかだ。
どちらにしても、あなたの見立て違いなので、どのようにアプローチしてきたのかを思い返し、反省する必要があるだろう。
キスを「断られる」ことの意味を知る
断られてしまったとしても、「女性の心証を害していない」のであれば、あなたは一歩前進している。
女性はあなたから誘いを受けたことにより、確実に「自尊心を満たしている」はずである。
手順のいたらなさや、雰囲気づくりの拙さなど、反省すべきは反省しなくてはならないが、断られるまで攻めたことに関しては、むしろ誇りに思っていい。
断られることをネガティブにとらえる人がいるが、「正しい手順を踏んだうえでの失敗であり、彼女に断られたあとのフォローもきちんとできている」のであれば、あきらめることは一切ない。
むしろ進展しているからだ。
もう一度、彼女を誘い出してみよう。
次回のデートのとき、彼女は今回のこと(キスを断ってしまったこと)を意識するはずなので、二度目のデートに誘うことができた場合には、女性の覚悟も決まっているものと思って差し支えない。
かなりの確率でキスできるはずだ。
男性が迫るという行為は、とりもなおさず「その女性の魅力を認めている」ということなのだから、あなたがその女性に好意を抱いているのなら、断られることを恐れず攻めなくてはならない。