ジェスチャーを交えるとトークの面白さが増す
何かを伝えようとするときに、「表情」や「身振り」「手振り」といった視覚的なイメージは、非常に大きな意味がある。
とくに女性に対して、にこやかな「笑顔」をたたえながら話す男性と、表情に変化のない男性では、女性に対しての印象に大きな差が生じるのは間違いない。
面白い話は、「笑顔」で「楽しげな雰囲気」でしなくてはならない。
そして、話が盛り上がってきたら、さらに「身振り」「手振り」を交え、ときには「身を乗り出して」面白さを伝えるようにするべきだ。
ジェスチャーがないと、どんなに面白い話でも面白さが半減してしまう。
まずはバラエティー番組などを研究して、出演者たちがどのような動きと表情で話をしているのかをつぶさに確認してみよう。
「リアクション芸人」と呼ばれる一部の芸人たちは、これを極めたエキスパートだ。
たいして面白くもない出来事でも、おおげさなリアクションで瞬時に笑いへと転化してしまう。
「楽しそうな人を見ると自分も楽しくなる」ように人は共鳴し、感化されるもの。
あなたの感情表現が豊かであれば豊かであるほど、トークは効果を増すのだ。
モテる男は相手との「距離感」を意識して話す
互いの「物理的距離」が遠ければ遠いほど、「精神的距離」も遠くなる。
逆に、「物理的距離」が近ければ近いほど、「精神的距離」も近くなる。
「距離感」は女性と会話をするうえで、常に意識していなければならない問題である。
親密な会話をするのには、1メートル以内に近寄らなくては難しい。
逆に、深い仲になっていないのに30センチ以内に近寄って話すと、警戒されてしまう恐れがある。
互いの「距離」と「親密度」の関係を把握すると、より会話がスムーズに進むはずだ。
「モテる男性は、スキンシップが上手」と説明したが、ここでも「肉体」と「精神」の距離は相関関係にある。
「適切な距離よりも、少し近いかな?」ぐらいが望ましい。
あなたのトークさえ面白ければ、相手の女性は距離の違和感をだんだん気にしなくなるはずだ。
モテる男は相手の顔を見つめる。
目と目が合うことで、人ははじめてお互いを認識し合える。
目の前の女性があなたを見てくれないと寂しい気持ちになるように、女性も話をしている間は、「あなたが目を見てくれること」を望んでいる。
見つめるボイントは、「相手の両目と唇とを結んだ三角形の中心部分」。
鼻のつけ根のあたりがベスト。
ここを中心に、顔全体を意識するようにする(このポイントは心理的に安心させつつ、自分の存在をアピールするのに最適な箇所なのだ)。
こういう目だけを凝視しすぎると、相手は若干の圧迫感を感じるだろうし、相手の胸元を凝視するのはもってのほかだ。
また、天井や自分の手元に目をやっていては、どこか上の空な、おかしな印象を与えてしまう。
相手の顔を見つめる行為は、照れくさいかもしれないが、必ず身につけるようにしょう。
「相手の顔を見つめる」ときは、「見つめる時間」も大切だ。
「時間は1回につき3~7秒」が望ましい。
長く見つめすぎると、見つめられている女性が「意識しすぎてしまう」からだ。
たとえば、向かいに立った人があなたの襟元ばかりを見つめていたら、変な雰囲気を感じたり、「何かついているのかな?」と不安にかられたりしないだろうか。
目線に意味を持たせずに、漠然と信頼感と誠実さだけを感じさせるのには、1回につき7秒が限界なのだ。
では、7秒ごとにどうしたらいいのかというと、会話のひと区切りに合わせて自然に視線を下に落とすのがベスト。
たとえば、テーブルの上に出した自分の手を見るなどしよう。
また、もし複数の人と話をしているのであれば、「ターゲット以外にも目線を配る」といいだろう。
たとえば意中の女性のほかに、女性2人、男性2人の「合コン形式」で話すのであれば、手元に目線を落とすかわりに、あなたの会話に食いついてきた、他の人たちにも目線を送ってやるといい。
他の人を無視するような態度は、ターゲットにとってやや気まずいものがある。
かといって、他とまったく均等に扱ったのでは、「アプローチを仕掛けたい」というあなたの気持ちが伝わらない。
「ここぞというタイミングでは、ターゲットの目をしっかりと見据えて話すことで、「この男性は、私のことを好きなのかも……」という意思表示ができる。
「私の目をしっかり見て話せない男性には魅力を感じないし、弱々しく思える」という女性も少なくない。
目線は、これほどまでにあなたの気持ちを代弁するものであり、頼もしい男性像をアピールする大切な要素でもあるのだ。
モテる男は声に抑揚をつけて話しかける
テレビドラマを見てみてほしい。
セリフが「上手な役者」と、「下手な役者」とがいるはずだ。
「下手な役者だって、プロとして成功するために必死に努力しているのだが、それでも上手な役者とは「雲泥の差」がある。
これが素人だとなおさらだ。
つまり、まったく会話の練習をつんでいない男性と、常に女性にモテることを意識している男性とでは、その会話に「雲泥の差」が出てくるものなのだ。
下手な役者のセリフと、上手な役者のセリフと、同じ内容でもどちらがより心に響くかといったら、これは上手な役者のセリフにきまっている。
彼らの決定的な違いとは、声に「感情がこもっているかどうか」、つまり、「抑揚の有無」によるものだ。
大声には、高い低い、大きい小さい、速い遅いといったさまざまな性質がある。
これらを使い分けることで、相手は「あなたの伝えたいイメージ」を的確に、正確に受け取ることができるようになる。
「声」は文字にしにくいので説明が難しいのだが、たとえば、大げさすぎる「テレビショッピング」を思い出してもらえると、抑揚の意味をおわかりいただけると思う。
解説者A「今回、オススメなのが、コレ。1日5分エクササイズするだけでみるみるお腹がヤセる、トレーニングマシンです」
解説者B「わぁ、これはすごい!まだ1分しかやってないのに、もう、こんなに汗をかいている。お腹の筋肉がプルプルしてきますね。これは効きますね~!」
解説者A「そうでしょう。これはアメリカで大流行のトレーニングマシンで、何万人もの人がヤセる効果を実感した、スペシャルなアイテムなんです!」
解説者B「うわぁ、そんなに大勢の人が?これは、もう、今スグ注文するしかないですね!」
……という、あの「テレビショッピング」である。
声の抑揚が大げさすぎるため、どんなに元気にしゃべられても、本当のことを言っているように聞こえないのだ。
しかし、会話が下手な男性も「テレビショッピング」と同じような失敗をしていることがある。
声の抑揚が一本調子になってしまい、伝えたい内容をうまく伝えられないのだ。
「声」について文字で説明するのは限界があるので、もしあなたが「話が上手だね」と言われた経験がないのなら、ぜひ、「話が上手でモテる男性」をよく観察して、そのしゃべりかた、声の抑揚のつけかたをマネしていってもらいたい。
「声」については、上級者をマネるのが一番の近道だ。
あるときこんな男性いた。
この男性は声に抑揚がなく、さらに、表情がほとんどなかった。
しかし本人は、指摘されるまでわからなかったのである。
今まで、いくら女性に声をかけても、まったく接点が持てなかったそうだが、おそらく声をかけられた女性は、「感情を持たない無機質な男」と判断してしまったのであろう。
しかし、声の抑揚を意識してもらうことによって、そんな彼にも嬉しい展開があったのだ。
声が大きい男性は自信がある
「声が大きいと自信につながる」と紹介したが、これはあなたの心理にだけ働きかけるものではなく、当然、相手にとっても同様だ。
たとえば路上で声をかけてうまくいくかどうかは、声の大きさと強い相関関係がある。
声が大きいと、その内容の信憑性も大きくなる。
逆に小さいと、「自信がないのかな?」と女性は受け取ってしまう。
常に大声で話すよりも、「その場の適正」に合った声の音量より、「少し大きな声」で話すと効果があるようだ。
また、会話の「オチ」や「ツカミ」など、重要なポイントでは声を大きくし、状況説明のような「つなぎ」部分に関しては、それほど大きな声を出す必要はない。
常に注目を浴びようとして、やたらに大きな声を出しっ放しでいては、「単に声が大きすぎる人」として認識されてしまうだろう。
「声が大きいこと」は重要な要素だが、適正な大きさからかけ離れてしまっては、「場の雰囲気を読めない変な人」でしかないのだ。
女性はスマートに場の雰囲気を読み、大きな声を出すときは出し、耳元でささやくときは小さく甘い声を出せるような、「時と場合に応じて自分を変化、対応させていける、そんな力強さを持った男性」が大好きなのだ。
たとえば、話し声がうるさい居酒屋などで、何度呼んでも店員に気づいてもらえないような、小さな声しか出せない男性には頼りなさを感じる。
そういう場合には、1回で店員に気づいてもらえるぐらいの大きな声で、「すみません!」とキメてほしい。
男性が女性について「あの女性の声、すごくいいよね~」と話題にすることはあまりないが、女性が男性について「あの男性の声、カッコイイよね~」という話はよく耳にする。
それだけ女性は「男性の声」を意識しているのだ。
そして、その「声」とは、そもそもの声の「高低」や「渋さ」に加えて、抑揚のつけかたや音量のつけかたによって醸し出される「カッコよさ」を含んでいるのだ。
モテない男は、声が悪いというより「いい声を出そう」という意識を持っていないように感じる。
重要なことは、「いい声を出そう、声で魅了してやろう」という意識を持つことだ。
自分の声が理解できていない人は、自分の声を録音してみるのも手だろう。
自分の声を強く意識して、「しゃべる速さ」「音程」「大きさ」を調整できるようになれば、鬼に金棒だ。
「間」を取らないと「落ち着きがない」と思われる
言葉と言葉の「間」を取らない男がいた。
女性が話し終わると、間髪入れずに次々しゃべり出すのである。
彼に問いただしてみたところ、幼少のころからの癖なのだとか。
「間」を取らないでしゃべり続けていると、落ち着きがなく見えてしまいがちだが、事実本人は、落ち着きのない性格だという。
女性と話をしていても、「逃がしてなるものか」と思うあまり、「間」が空くのが怖くなってしまうそうだ。
そこで「間」を意識するようにし、「逃げられてしまっても、それはそれでしかたがない」と、ゆとりを持って女性と接するようにしたところ、事態は好転。
彼女ができたのである。
さらに、彼女ができることで自信を得て、それ以後、「間」を取って話すことができるようになり、仕事においてもよい効果があったというのだ。
では、どうして「間」が大切なのだろう……。
あなたは文章を読むときに、常に「一定のペース」で読んでいるわけではないはずだ。
このサイトだって「、」や「。」ではひと呼吸置き、カギカッコでくくってある文字(「〇〇〇〇」)は強調して読んだり、会話文として読んだりしているだろう。
わざと1行か2行空けてあるところでは、頭の中でも小休止を入れて、理解を深めているはずである。
会話にも同じことがいえる。
女性はこの「間」を自分で決めることができないから、ほかならぬあなたが相手の心理状態を想定して、それにふさわしい「間」を空けてあげなくてはならないのだ。
「話の大事な部分」「キーワードを言う場合」「複雑な説明」「理解を求めるような部分」のあとは必ず「間」を取って、ひと呼吸置くようにしよう。
わずか、約0.5~2秒の「間」を取ってあげることによって、女性は「間を空けた部分が大切な部分なのだ」と無意識に感じ取り、その内容を反芻し、理解を深めてくれるのだ。
「間」を取らないと、「一番伝えたい部分」が伝わらない。
他の話の内容に、溶け込んでしまう。
せっかく話した大切な内容が、あとからあとから入ってくる情報に溶け込んでしまい、未整理、不理解のまま排出されてしまうだろう。
たとえば左の2つの文章を、読んでみてほしい。
A 僕はキミに会うためだけに東京まで来たんだよ。
B 僕は……、「キミに会うためだけに」..…東京まで来たんだよ。」
「A」のような話しかたをしたら、本当の気持ちは伝わらないだろう。
逆に、「B」のように話せば、「キミに会うためだけに」という一番伝えたい部分が、女性にも強く伝わってくれだろう。
「会話の上手さは、間で決まる」といっていいぐらい、「間」は、重要な要素なのだ。
この「間の取りかた」に関しても、会話の上手なモテる男性を見つけ出して、マネてもらうしか方法がない。
そういった意味でも、モテる男性たちと仲間になり、一緒に行動をともにすることが大切なのだ。
また、会話の「オチ」や「ツカミ」など、笑いを誘う部分では、さらに長い「間」が求められる。
せっかく相手が笑っているのに、話の続きをしてしまっては、せっかくの笑いが途絶えてしまう。
相手がリアクションを取っている最中は、決してあなたはしゃべってはならない。
リアクションが収束してきたころを見はからって、あらためて口を開き直そう。
モテる男は客観的な判断をしてくれるパートナーを見つける
誰でも、「失敗する」と思って行動はしない。
「ダメでもともと」なんて言いながらも、どこかで都合よく自分の成功をイメージしているのだ。
マイナス思考になってはいけないが、この「都合のよさ」がときとして「心理の落とし穴」になってしまう。
「会話術」は、相手の立場になって考えることを強調してきたが、結論からいうと、人は本当の意味では「相手の立場」にはなれない。
相手の立場になってみたところで、やっぱり目にするのは自分の姿である。
自分を否定することを人間は心理的に非常に嫌う。
つまり、「頭の中でイメージした相手」は、自分に都合よくできているものなのだ。
頭の中でイメージするだけでは、自分の会話術のレベルを客観的に評価することができない。
会話術のレベルを判断するには、「第三者の力」を借りるよりほかないのだ。
あなたのまわりで、ともにコミュニケーション能力の上達を望み、互いに互いを批評し合えるパートナーはいるだろうか。
「独学」だけでは会話術は磨かれないだろう。
営業の仕事をしているのであれば、社員研修を受けたり、先輩に教わりながら技術を盗み取ることができるだろうが、そうでない人は、会話術をマネをしたくなるような師匠やパートナーを見つけたほうがいい。
モテる男性を目指す仲間が見つかれば、ベストである。
一緒に「合コン」に参加し、話術を磨き、切磋琢磨し合いながら「モテる男性」になっていってほしい。