初対面の会話は、90%以上シミュレートできる
何を学ぶ際にでも、基礎練習というものがある。
テニスを覚えるのに、「テニスの教本」を読んだだけでいきなりテニスウェアを着てラケットを持ち大会にエントリーする人はいないはずだ。
教本を読んで、知識として頭で基本を理解したのち、まずはラケット素振り、それから壁打ち、コートに立ってラリーをしたり、とみっちり練習を積むだろう。
ゴルフだって、教本を読んだだけで、いきなりコースに出る人はいない。
スイングを練習し打ちっぱなしに通い、それからコースで練習を積む。
今、トークを上達させようとしているあなたにも、机上の理論だけでなく、こうした実地訓練が求められているのだ。
とくに「場の空気を読む能力」は、対人関係の中でしか磨かれないから、場数をこなさなくては身につかない。
しかし、「空気を読めない自分」を自覚した時点で、他人とコミュニケーションに「怖さ」を感じてしまうことがある。
そんなときは、「場の空気を読む能力」がそれほど高くなくても使える、「会話術」をマスターして会話の糸口にしていこう。
ちなみに、あなたは初対面の相手と、どんな話をするだろう?
趣味の話か仕事の話か、せいぜいが休日の過ごしかたくらいなのではないか。
相手の情報量が少ない初対面の段階で「会話術」がないとしたら、それ以上のことを話すのは難しいだろう。
しかし、もしあなたが新しい出会いを求めて、合コンやパーティーや、ナンパなどにチャレンジしようというのなら、「必要最低限の準備」をしておくだけで、非常に大きな成果を得ることができる。
こうした「女性との初対面でのシチュエーション」は、コミュニケーション能力を向上させるための修業の場として、非常に大きな意味を持っている。
数多くのカップリングパーティーに参加することで、会話能力を培うことができる。
こういったパーティーでは、プロフィールカードというものが配布される。
ここには簡単な自己紹介の欄があり、おのおの適当に書き込んでから、会話が始まるのだ。
その欄には、「名前」「年齢」「職業」「趣味」「好みのタイプ」、ときには「年収」まで記載する欄がある。
「名前」「年齢」はパフォーマンスしにくいが、「職業」「趣味」「好みのタイプ」については、事前にネタを仕込むことが可能だし、また女性の場合、趣味の欄に、「旅行」か「映画」と書いてあることが非常に多いので、事前に対策を練っておくことも可能だ。
初対面という限定されたステージだからこそ、こちらで「台本」をつくりやすいのだ。
さらに、「1対1」など、人数が少なければ少ないほど、会話の流れはより一本道に近くなる。
あなたと相手との掛け合いであれば、まずアレを話して、次にコレを……と、かなり正確な台本をつくることができるだろう。
しかも、この「台本」は何度でも使い回すことができる。
台本のタイトルは「初対面の女性との会話」。
これから先、あなたの人生で出会うあらゆる女性に使い回すことができるのだ。
同じネタを何回繰り返してもかまわない。
相手にとっては、常に「はじめて聞く話」なのだから、まったく同じオチをつけて、間を空けて、話せばいい。
しかも、慣れてきたら回数を重ねるごとに、どんどんネタを進化させていくことだってできるのだ。
路上ナンパは最高のトレーニング
「反復練習」という意味においては、ナンバほど適した手段はないだろう。
常に初対面の人と話すことができるし、その気になれば、毎日何十人という女性に声をかけることだってできる。
もしあなたが人見知りしてしまう性分なのだとしたら、ナンパを繰り返すうちにしだいに心の壁が低くなり、社交的な性格に変貌するはずだ。
公序良俗の面から、「ナンパ」という行為は世間では低く見られがちだが、出会いの手段であると同時に、トレーニングの場として非常に有効なものなのだ。
それでも「いきなりナンパなんて恥ずかしくてできない」という人には、「合コン」や「カップリングパーティー」をオススメしている。
「これだって、ナンパと同じで「初対面の女性との会話」を求められるので、「話の流れ」をかなりのところまで予測できる。
「多少のイレギュラーがある」という意味では、トレーニングの場としても悪くない。
1回ごとに会費や交通費といったコストがかかりはするが、ほんの5,000円前後なので大きな負担にはならないだろう。
モテる男は会話のパターンを構築する
初対面の相手とする会話は、基本的に女性を持ち上げる「褒め言葉」と、「気の利いた自己紹介」の2つに集約されると思って間違いない。
1 女性に好印象を与える。
2 的確に自分のことを売り込む。
これは、できるビジネスマンのセールストークとまったく一緒である。
あなたが自己紹介で「車が好き」「料理が得意」と説明したとすると、相手はそれから派生した話題を振ってきてくれるはずだ。
あなたが主導権を握って相手を楽しませているかぎり、相手は突拍子もないことはまず言わない。
車好きに対してサッカーの話題を振ってきたり、料理が得意な人に政治の話題を振っても意味がないことを知っているからだ。
主導権を握っているとはいえ、一方的に何分間もしゃべり倒すわけにはいかないので、わざと突っ込みどころを用意しておく必要がある。
相手の興味を引くような内容を随所に散りばめ、もちろん、そこから先も話を作り込んでおく必要があるのだ。
ビジネスマンのセールスにたとえると、「この車は燃費が他の同クラスの車に対して、とてもお得になっています」と切り出せば、十中八九、相手は「具体的に、どれくらい得なんですか?」このように聞いてくるだろう。
同じことを女性とのトークでいうならば、
「ボクは料理と写真が得意で、週末にはちょっと凝った料理を作って、うまくできると写真に撮ることにしてるんです」
相手の女性のリアクションは、せいぜい以下に限定される。
A「へえ~、どんなお料理を作るんですか?」
B 「お料理は誰と食べているの?」
C 「撮った写真は、どうしているの?」
ちょっとひねった答えでも、せいぜいCくらいのものなので、これらに対してきちんとした返事を用意しておく。
「アルバムにして、ホームページに載せているんです。よければ今度見てくださいよー」
こう話せば、女性との接点も確保しやすい。