今夜こそ、あの子を絶対に落としてモノにしてやると、意気込んで六本木に出かける男がいます。
準備は万端。
パークハイアットの一万円の部屋を予約してある。
目当てのキャバ嬢へのプレゼントとしてブルガリの指輪も買った。
決めセリフも何度も練習したから、トチる心配もない。
彼女が望むのだったら、ニューボトルを入れる他にドンペリのロゼを空けてもかまわない。
しかし、この男は目当てのキャバ嬢を抱くことに成功しないだろう。
なぜならば、彼の準備はキャバ嬢の心が傾くことに何の関係もないからだ。
では、何が彼女らの心を動かすのだろうか?
決定権はいつもオンナにある/基本スタンス
バーに通う多くの男たちはオンナを抱きたいと思っている。
だったら、ストレートに「抱きたい」というべきだ。
自分がセックスしたいということを相手に伝える。
ただし!
真摯さを忘れてはならない。
これを忘れると、結果は真逆になる。
それに、情欲についてでふざけることをオンナは絶対に好まない。
男女の機微や性については決して冗談にしてはいけないのである。
すぐにエッチな冗談をいうヨッパライ客が実際、いかにモテないか、多くが知っていることだろう。
男と同じく、オンナも人間である。
きちんと向かってきたら、きちんと対応するものである。
すかしたり、冗談めかしたり、わざとノリでやったりすれば、誰もがまじめに対応しょうとは思わない。
だったら、やはり真っ直ぐ向かうのが基本なのである。
しかし、ストレートであれば、真摯であれば、必ず抱けるというわけでは、もちろんない。
抱ける確率が高くなるというだけである。
50%までには高まる。
勝てる確率50%。
これがいかに高いものか、よく考えてみればいい。
ところで、誤解してほしくないのだが、抱けるか抱けないかは、男が一方的に決めるものではない。
セックスOKかどうかは、いつもオンナが決める事柄である。
決定権はいつもオンナが決める事柄である。
では、男は何をすればいいのか。
オンナがOKしやすいように、環境を整えるのである。
ホテルの格だの、プレゼントだの、飲み代だのは、環境要因に含まれない。
なぜならば、それらはすべてでどうにかなるものであり、オンナの心を動かす環境とは関係の薄いものだからだ。
だから、はっきりいえば、金持ちでなくてもオンナを抱ける。
しかし、オンナすべてに通用するテクなどありえない。
たとえば、水商売のオンナであっても、バーとキャバクラでは環境がまるで異なるのだ。
だからこそ、理論から生まれたテクではなく、実践から生まれたテクが重要なのである。
女性のタイプやTPOをも十分に考慮しつつ、体験を参考にしながら、抱けるテクを紹介していく。
二人が一線を越えるために何の障 もなくするための愛の環境整備テクである。
モテる男の基本はS・W・Fとは?
きれいな姿勢、颯爽とした歩き方、自信のある表情がモテ男の基本
見かけがしょぼくれた感じの男はモテるだろうか。
答えは明らかだ。
しょぼくれた感じの男はモテない。
では、メンズファッション誌に出てくるような格好をすべきだろうか。
そんな格好をしても、顔にも雰囲気にもフィットしない服が妙に浮き立つだけで、しょぼくれた感じを消すことはできない。
とすると、何がしょぼくれた感じをかもしだしているのだろうか。
それは、三つある。
姿勢(standing)と歩き方(walking)と表情(face)である。
この中でもっとも人の目に印象的に映るのは姿勢である。
猫背ぎみで、かつ両足で真っ直ぐ立っていない男が頼もしく見えたり、カッコよく見えたりすることはないのだ。
だから、チンピラや不良はモテないし、運を逃している。
基本的に姿勢がよくなければ、きれいに歩くこともできない。
地面に視線を落としながら、ふらふら歩くような男は決して美しくはないし、モテることもない。
人に目立つ順番
2.歩き方
3.表情
姿勢を矯正するのは他人ではない、自分の意志である。
通信販売で売っているような奇妙な道具を使っても矯正されない。
器具に頼っている限り、姿勢は正されない。
しかし、絶えず自分の姿勢がよくなるよう気づかい、自分の姿勢を意識してよくなるようにすれば、病気でない限りは約二週間で姿勢はすぐによくなる。
すると、オンナがあなたを見る目が変わってくる、というか、以前よりずっと多くの異性の視線を感じられるはずだ。
店に入るとき、あなたの姿勢は多くのキャバ嬢の目にさらされているということを忘れてはいけない。
歩き方のポイントは太腿にあることを忘れるな。
精力的な歩き方で魅せろ
人間の状態は歩き方でわかる。
金がない人間の歩き方はしょぼい。
病人の歩き方にはカがない。
精力のない人間の歩き方は弱々しい。
酒場で男客が歩くのはトイレに立つときだが、そのときでもやはり歩き方はキャバ嬢たちの目に入って、あなたの印象となる。
とすれば、印象のいい歩き方がベストだ。
酔いがまわった状態でふらふら歩くのはみっともない。
酒を飲んでいても、精力があふれているような歩き方が好ましい。
そのコツは太腿で歩くことだ。
足先を飛ばすように歩くのではなく、太腿主導の歩き方にするのだ。
こうすると、力がみなぎってるように見えるものだ。
印象のいい歩き方
足先ではなく、太腿で力強く歩く。
すり減った靴で歩かない。
店内を歩くときは、他のボックスやキャバ嬢を好奇心で見たりしない。
上半身を妙に揺らしたりしない。
これらのことはあたりまえのようだが、案外とできていない男が多いものだ。
だから、そういう場所で颯爽と歩けば、姿がよく見えるのである。
酒場で急にこういう歩き方をしようと思わず、ふだんからこの歩き方をしておけば自然と身につく。
習慣になるまで二週間もかからない。
姿勢のいい歩き方をするためには服装も関係する。
だらしなくベルトをゆるめた服装では歩き方もだらしなくなる。
つまり、きっちりとした格好をしていたほうがいい。
少し腹が出ているようだったら、歩くときは背広の前をしめるべきだ。
たったそれだけでスマートに見える。
シャツの襟がきちんと立っているかどうかも気をつけておこう。
襟がよれていなければ、シャープな印象を与えることができるからだ。
ふだんのベターな生き方がいい顔をつくる
気分のいい顔がオンナをとりこにする
近づいて他人に強いインパクトを与えるのは顔、特に表情である。
表情はそのときの自分の精神状態、生理状態をあらわにしているものだ。
だから、人は友人の顔を見て「悩みでもあるのか」と訊くことができるわけだ。
女にモテる表情というものが特別にあるわけではないが、もちろん怒った顔でいてはいけない。
にやついているのもよくない。
しかし、もっともよくないのは口をぽかんと開けることだ。
自立していない若い男にこういうのが多い。
表情に影響を与えるのは気分である。
したがって、自分が今ひどい気分なのかどうかを意識したほうがいい。
気分的によくないのだったら、気分や感情があらわに外に出ないようコントロールすることも必要だ。
というより、気分のよくないときは酒場に行くべきではない。
ウサを晴らすために酒を飲むのはやめよう。
だから、自分の気分のいいときにだけ酒場に顔を出すのがベストだ。
気分のいい顔は他人にも気分のよさを伝染させることができる。
そして気分よく飲めるわけだ。
気分よくなるためには、ふだんがベターでなければならない。
したがって、いい顔になるために次のことはクリアしていなければならないわけだ。
ふだんをベターに生きる。
仕事をきっちり仕上げ、自分で満足していること。
病気でないこと。
心配事、うらみや怒りを抱えていないこと。
金銭や時間に余裕があること。
くよくよ考えたりしていないこと。
自分に自信があって、広い心でいられること。
これらのことは演技などでカバーできない。
上半身が真っ直ぐならば、カッコよく見える
酒場では上半身の姿勢がポイント
バーでもキャバクラでも、あなたはどういう姿勢でいるだろうか。
もちろん、立ってはいない。
イスに腰かけているか、ソファに座っているかである。
つまり、座っているときの姿勢であなたはキャバ嬢たちから見られているわけだ。
であれば、その姿がみっともなくてはモテるわけもない。
では、どうすれば、きれいな座り姿でいられるだろうか。
モテる座り姿。
背中を丸めない。
背中を丸めての上目使いは最低である。
こういうヤンキーのような姿勢でいては酒場では敬遠されるし、とにかく不気味だ。
イスやソファに座っているときは、脚を組んだり投げ出したりしていても、上半身は真っ直ぐでなければならない。
部屋で自分の姿を大きな鏡に写して実験してみればすぐにわかる。
上半身がどちらかに崩れていたり、ぐにゃっとしていると、ひどくだらしなく、あるいは力なく見えるものである。
つまり、魅力ある姿ではない。
電車で座席に腰かけている男たちをよく観察してみればいい。
いい感じを与える座り方をしている人はかなり少ないものだ。
今説明したように、上半身が崩れた姿勢がいかにカッコ悪いか実感できるだろう。
電車内ではリラックスしているのかもしれないが、脚を広げて座っている男が意外と多いものだ。
そういう本人は男っぽさを強調しているのかもしれないが、やはり傍目にはみっともなく映る。
それはバーでも同じだ。
ちなみに畳に座るときも、上体の姿勢が印象を決める。
あたりまえのことだが、首が前に落ち背中が丸まっていれば、自信なさげでしょぼくれて見えるものだ。
小物に注意を払わないようでは失格
男の小物はあなたの印象の一部となる
酒場では必ず支払いのときがある。
そのとき、男物の財布が目立つ。
財布にいろんなものを入れて分厚くしているのは野暮である。
すっきりとスマートな財布がシャープな印象を与えるものだ。
ブランド物かどうかは関係ない。
たくさんのカードが入れてあっても、それは金持ちだということを意味しない。
たんに見苦しいだけ。
領収書やポイントカードまで入れているのはもはや主婦の財布である。
財布がスマートだと、スッキリした印象を持たれる。
それは一種のさわやかさとつながり、ねちっこくない人のように勝手に思われるのだ。
こういうふうに、男の小物はあなたの印象の一部となっているのである。
ロレックスがその代表格だろう。
しかし、金ムクはイヤ味である。
知性的な印象を与える時計としてはオメガが好まれる。
男のブレスレットを好むオンナは少ない。
金ムクは老人くさいし、安物は安っぽさを強調するだけ。
しかも、指輪でモテ度はアップしない。
ふくらんでいないバッグを手に持つのがスマートな印象を与える。
ただし、バッグは安物か上物か一目でわかる。
バーバリーの傘に安いバッグはアンバランスすぎる。
靴が汚ければ、汚い下着をつけているように見える。
なぜならば、足や足もとは無意識的に性のイメージと直結しているからだ。
汚い靴をはいた大人がモテることはありえない。
眼鏡……流行物でなくてもいいが、フレームやレンズがちょっとでも汚れていれば、とても不潔な印象を与えるので要注意。
靴下にも気を使え。モテ度に差が出る
どんなオンナでも、不潔な男を嫌う。
まして抱かれようとは思わない。
シャツの襟、袖口が垢でひどく汚れているのがよくないのはあたりまえ。
ある程度仕事で汚れるのはしようがないのだが、そういうことに多少の気も使わずに店に来るという無神経さが嫌われるのである。
しかし、衣服の目立った汚れよりもキャバ嬢たちがもっとも生理的に嫌うのは、男物の黒い靴下である。
ブランド物の高級な新品の靴下であろうとも、薄い生地の黒い靴下はひどく臭いという印象を与えてしまう。
一度でも生理的に嫌われたら、よほどのことがない限りその男を見直すことはないから要注意だ。
三千円の黒い靴下よりも、五百円の白い綿ソックスのほうが確実に清潔感がある…しかし、靴下がゆるゆるでたるんでいれば、白い靴下でも疲れた印象を与える。
側面についているプランドのロゴなど何の魅力もないのである。
足もとが注視されている……ボックス席に座る限り、足もとは目立つ。
キャバ嬢は足もとの印象のまま客の顔を見ることになる。
彼女らは高い靴など見分けることはできないが、その瞬間において相手の清潔度をある程度決めるから、スラックスの裾、靴下、靴の汚れなどは気をつけよう。
爪を長く伸ばしていてはいけない……特に、小指の爪だけを長く伸ばしていると、キャバ嬢たちはどん引きする。
自分が清潔感のある男かどうか、何でも話してくれる友人の率直な意見を一度は聞いてみたほうがいいだろう。
他人の目は自分の目よりもずっと厳しいものだ。
足もとと爪に清潔感がなければ、努力してもモテることはない